今回は、「アジングでアジを釣るために何度も釣り場へ足を運んでいるけど、全く釣れない」という方へ向けた記事になります。
初めに、私自身全く知識を入れずにアジングを始めたわけではなく、アジングに関する記事やYouTube動画などで解説されている情報を勉強し、それを実釣の中で試した上で、
この知識は正しいな。
この知識を鵜呑みにするのは危ないな。
と思うことを確認しつつ、知識を蓄積してきました。
今回は、私自身が実釣の中で確認済の基礎知識に、ワンポイントアドバイスを加えて説明することで、
アジが釣れなくて困っている方が、1日でも早く最初の一匹に辿りつけるように解説していきます。
本記事を読むと以下のことが理解できます。
- アジってどんな生き物なのか。
- どんな場所でアジが釣れるのか。
- どこにキャストすれば良いのか。
- いつ釣りに行けば良いのか。
本内容は私が優先度が高いと思う順に解説していきます。
※アジングに関するおすすめタックルや、細かい釣り方に関しては別記事で解説します。
Contents
まずはアジの生態を知る
ルアーでアジを釣るにせよ、サビキ等の餌釣りでアジを釣るにせよ
最も大切なことは
アジの生態を把握することです。
例えば、
人と良い関係を築きたい時や
ビジネスで良い取引をしたい時
あなたはどんなことから始めますか?
いきなり自分のことを話し出したり、
いきなり売りたい商品の話から始めたりしないですよね。
まず初めに、
相手のこと(趣味嗜好や性格)を調べることから始めますよね。
アジングも同じです。
アジの生活環境や普段何を食べて生きているのか。
アジの気持ちを理解しろ!とまでは言いませんが、
「アジとはどんな生き物なのか」ということを知ることから始めましょう。
この項目では、その中でも特に押さえておきたい
食性 と 適水温
に焦点を当てて解説していきます。
食性
アジは何を食べて生きているのか?
それは主に下記の生物です。
- 動物プランクトン(アミエビ等)
- 甲殻類(エビ等)
- 多毛類(ゴカイ等)
- 子イカ
- 小魚(シラスや稚魚)
ここでわかることは、
アジは肉食性だということです。
こういったエサ(ベイト)は、
潮に流されやすい性質や地形や環境に依存しやすい性質を持っています。
食性を理解してアジングに落とし込む
上記のような生物を捕食しているということを調査研究したルアーメーカー各社から、それぞれのベイトに模したルアーが販売されています。
アジを釣るための、ほぼ間違いない理論として、
マッチ・ザ・ベイトという考え方があります。
マッチ・ザ・ベイトとは
アジが今実際に捕食しているエサとルアーを一致させるという理論です。
ただ、アジを釣ったことがない人からすると、これは”理想論”であり”運が絡む要素”であると思うでしょう。
確かに、実際に今アジが捕食しているエサを確認するためには、
キャスト範囲まで泳いで行ってベイトとなる生物を確認するか、釣れたアジの腹や口から吐き出すベイトを確認するしか方法はありません。
つまり、ここで答えるべき質問は
ポイントに到着して、アジが今何を捕食しているのかわからない状態で、どんなルアーから投げればいいのか?
という質問です。
答えは、
なんでもいいから自分の好きなルアーから投げろ!です。
おい!そんなテキトーな解説あるか!
と思われた方へ、
初手は探りということをご理解ください。
先ほどの対人関係の例に戻りますが、
いい関係を築くにしても、まず初めは何らかのアクションを起こして相手の出方を見極める必要があります。
アジングも全く同じで、
まずは、自分のお気に入りのルアーでも
買ったばかりの使ってみたいルアーでも
何でもいいからとにかく投げてみる。
それで釣れたら、それが正解ですし、
釣れなければ、違う形状・違うカラーのルアーを試して、アジの捕食しているエサに近づけていくことで正解を探る。
これが、アジの食性に落とし込んだアジングです。
しかし、
マッチ・ザ・ベイトとなったから釣れたのか、
急に自分の目の前にアジが回遊してきたから釣れたのか、
それは、実際に海の中を見ながら釣りをしないとわからないことであるため、知ることは不可能なことです。
なので、深く考えすぎず、柔軟に考えを切り替えながら釣りをしましょう。
余談ですが、今後中級者に向けた記事を書こうと考えており、
その記事の中で、「考えすぎることで陥る罠」について書こうと思っていますので、楽しみにしておいてください。
適水温
アジの適水温は
19℃ 〜 23℃と言われており、
活動限界温度(活動できなくなる限界の温度)は
10℃と言われています。
ここで、「でもどうやって水温なんかわかるの?」と思われた方へ、
この「Windy」というアプリ(サイト)を確認してみてください。
https://www.windy.com/ja/-%E6%B5%B7%E6%B0%B4%E6%B8%A9-sst?sst,34.288,133.787,5,m:eGGajRj
日本全国どの海域の水温も、一目で分かりやすく表示してくれています。
「適水温」誤解することなかれ
ここで、読者の方に伝えたいのは
ネットに公開されている情報を真に受け過ぎないで欲しいということです。
「アジの適水温は19℃〜23℃で、その範囲を外れてしまったら釣れないんだ。」
と思い込まないでください。
ネットで公開されている水温は目安でしかない
そもそも、海には水温の異なる複数の流れや水の塊が点在しています。
海水浴に行ったことのある方はおわかりいただけると思いますが、
海水浴中に、極端に冷たいスポットを見つけて、そのスポットに入ったり出たりして水温差を感じたような経験をしたことはないでしょうか?
つまり、同じ地域の海でも、場所によっては2、3℃水温が違うことなどザラにあるということです。
さらに、海の深度によって水温は大きく異なってくるため、
ネットに公開されている表面海水温度は、ただの目安に過ぎないということになります。
実際、このアジを釣った時にネットで公開されていた海水温は
14.4℃ でした。
このポイントは水深が10mほどあり、
底の方であれば、まだアジの適水温に近い水温はあったのだと思います。
場所
アジの生態を知ったところで、キャストした先にアジがいなければ、アジを釣ることはできません。
当たり前ですよね。
初心者の方は特に、どこにアジがいるのか分からずに彷徨い続けることになります。
ここでアジが釣れます!
といったピンポイント情報をお教えすることはできませんが、
アジが回遊しやすいポイント、または居着きやすいポイントの特徴を解説していきますので、
お住まいの地域に照らし合わせて、考え得るポイントに足を運んでみてください。
※この章においても、個人的に優先度の高い順に書いていきます。
常夜灯
地域にもよりますが、経験上アジングは夜の方が釣れます。
暗闇の中でアジが爆釣したことも当然ありますが、
暗闇のポイントよりも釣れたことのある経験が多いのは、常夜灯があるポイントです。
じゃあ何故、常夜灯がアジに効くのか?
それは、前項のアジの食性で触れましたが、アジが捕食する代表的なエサ(ベイト)に答えがあります。
アジの捕食対象である動物プランクトンは植物プランクトンを捕食しています。
その植物プランクトンは走行性という光に寄って行く性質があり、光合成を行うために光に集まります。
つまり、光に寄ってくる植物プランクトンを捕食する動物プランクトンを捕食するために、アジは常夜灯の光に寄って来るという理論です。
いわゆる食物連鎖が起きているということですね。
さらに言うと、それを捕食(釣る)する人間がいます😂
キーポイントは”明暗”
光に集まるプランクトンを捕食するアジを釣る。
という理論はわかったけど、具体的にどこにキャストすればいいのでしょう。
光に照らされている部分なのか。
光が届いていない暗い部分なのか。
正解は、
その時々によります!
読者の怒号が聞こえますが、怒らないで聞いてください😅
実際にそれは実釣経験に基く真実です。
しかし、今回のテーマは「まだアジを釣ったことの無い方が1日でも早くアジを釣る方法」ということなので、
特にこの部分は集中してください。という部分をお伝えします。
それは、
「明暗の境」です。
「明暗の境」とは、明るい部分と暗い部分の境目のことです。
その境目は集中しましょう。
他の記事では、そう言い残して終わりますが、本記事はそんな雑な終わり方はしません。
ずっとアジが釣れず、もうやめてしまおうかと悩んでいる方々に向けた記事なので、もう一歩踏み込んで解説します。
じゃあ、明暗部分の”明”の部分でアタリが出やすいのか、それとも”暗”の部分でアタリが出やすいのか。
それは、“明”の部分です。
これは私の実釣に基く考察なので、本当のところはアジに聞くしかありませんが、データの裏付けとして、私はこう解釈しています。
植物プランクトンの走行性に伴って光に寄って来た動物プランクトンがいる”明”の部分には、もちろんそれを捕食するアジがいます。
常夜灯に照らされた明るい部分にいるアジは、その光量に目が慣れて、暗い部分にいるエサは見えていないと仮定すると、明るさに目が慣れたアジは、暗闇から急に現れたエサ(ルアー)に対して反射的に捕食行動をとるのではないか。
という考察です。
暗い所では最初は何も見えませんが、だんだんと目が慣れてきて、周りの物が見えてくるということは誰しもが経験したことがあると思います。
これは、瞳孔が開いたり縮んだりすることによって、目に入る光量を調節する生理現象です。
このような目の性質に着目すると、
常夜灯は、今まで見えていなかったエサ(ルアー)が急に目の前に現れて、反射的に捕食行動に出る、いわゆるリアクションバイトを誘発する要素であると言えるでしょう。
よって、常夜灯のあるポイントでは、
まず暗い部分にキャストして、明るい部分に差し掛かった瞬間に特に集中してみてください。
もちろん、暗い部分でもアタリがあることも多くあるので、暗い部分では集中しなくてもいいということではないので、誤解しないようご注意下さい。
潮通し
潮通しの良いポイントを選んでください。
とだけ言い残して終える記事はよく目にしますが、
潮通し良いポイントって一体どんなところだよ!
と思いますよね。
ざっくり言うと、潮流が速いところです。
では何故、潮流が早い、いわゆる潮通しが良いポイントを選ぶべきなのでしょうか。
前項の「アジの食性」をしっかり読んで下さった方はもう分かりますよね。
そうです。
アジのエサとなるベイトは、小魚や動物プランクトンがほとんどであるため、速い潮流に逆らうことが出来ずに流されてしまうからです。
流されてしまっては釣れないじゃん。と思われるかもしれませんが、
裏を返すと、
自分の目の前にベイトが運び込まれてきて、そのベイトに付いたアジを釣ることができる。
ということになります。
他の記事はここで解説が終了してしまいますが、本記事は違います。
なんたって、今までアジを釣ったことのない人が。。。
もうわかったから早く教えてくれって思いましたよね😑笑
惜しみなく教えます!
せっかく自分の目の前に運ばれて来たベイトがそのまま流されて行ってしまっては、アジも一緒に流れて行ってしまうので、意味ありませんよね。
そうなんです。
留まらないといけないんです。
では、どんな所で留まりやすいのか。
それは、地形の変化がある所です。
今回は堤防に絞ってお話ししますが、例えば下のイラストのようなポイントです。
堤防の先端部や折れ点部では、潮流が複雑になり、潮のヨレができやすくなります。
潮のヨレとは、潮流同士がぶつかり合って潮流が緩くなっているポイントのことです。
潮のヨレにはベイトが溜まっていることが多く、当然、その中にルアーを通してやると、アジがヒットする確率は上がります。
初心者の方に対して、潮のヨレを竿で感じろ!とは言えませんが、
堤防で釣りをされる際は目安として、上記のようなポイントで釣りをしてみてください。
ただし、先行者が居るのにも関わらず、挨拶も無しに横入りすることは厳禁です。
マナーや節度を守って釣りをしましょう。
地形
優先順位が高い順に解説しますと言いながら、この項目が最も大切なのではないだろうか。
と思いながら書いていますが、今回は対象魚をアジに絞った記事ですので、第3位とさせていただきます。
では、どのような地形が良いのでしょうか。
先ほどの堤防での狙い目についてでも触れましたが、
変化点が重要になります。
変化点は様々あり、
例えば、堤防の折れ点や先端、岬の先端、テトラ帯の一部崩れたようなポイント等。
このような足場における変化点だけではなく、海の中にも変化点はあります。
それは、水深の変化点です。
つまり、かけ上がりやかけ下がりポイントです。
このような変化点に潮流が当たることで、流れの向きや強さが変わり、ベイトが溜まりやすいヨレが発生しやすくなります。
水深の変化点の見つけ方として、
「カウントをとる」という方法が挙げられます。
「カウントをとる」とは、ルアー着水後から何秒沈んだかを数える方法です。
※これは、アジングの釣り方に関する基礎中の基礎であり、本記事でも解説したいことではありますが、「釣り方」に関する別記事でまとめますので、そちらを参考にして下さい。
聞き込み
実はこの方法が一番近道かもしれません。
どうしてもアジの釣れるポイントが分からないときは、ご近所の釣具屋の店員さんに聞きましょう。
最近は大型の釣具チェーン店が増えてきており、情報が行き交いやすくなったのではないかと思います。
ここで一つ注意点があるのですが、大型釣具チェーン店の店員さんの中には、釣りに精通していない店員さんも多くいらっしゃるので、そのお店のアジングに精通されている方に聞くようにしましょう。
きっと優しく教えてくれることでしょう。
時間帯
アジを釣る上で、時間帯は重要な要素になります。
SNSを開くとデイゲーム(日中)でアジを釣られている方もいれば、夜に釣られている方もいます。
結局、いつでも釣れるのかと思うのかもしれませんが、実はそんなこともありません。
それは、地域性によるからです。
ポイントによって、日中の方が釣れるポイントもあれば、反対に夜の方が釣れるポイントもあります。
例えば、私のメインフィールドである瀬戸内海では、基本的には夜の方が釣れます。
一方で、日本海側では、日中の方が釣れやすいポイントが多いということをよく耳にします。
※実際に足を運んで確認していないので、近いうちに日本海側での釣行も試してみたいと思っています。
昼と夜でそれぞれ狙うべきポイント
釣れる時間帯は地域性によって異なります。
では、昼と夜それぞれの時間帯で釣りをするとして、具体的にどのような場所を攻めれば良いのでしょうか。
夜の釣行の場合は、先ほどの「常夜灯」の項目でも解説しましたが、常夜灯のあるポイントで、特に明暗部分を攻めてみましょう。
一方で、デイゲームで攻めるべきポイントはというと、
停泊中の船が作る影(シェード)を狙ってみましょう。
漁港に居着いているアジは、船の下のシェード部分や岸壁際のシェード部分にいることが多いです。
とにかくフルキャスト!ではなく、
アジの居着きやすいスポットにキャストするようにしましょう。
朝まずめ・夕まずめ
朝まずめ・夕まずめは絶対にカバーできるように、その日の釣行スケジュールを立てて下さい!
と言いたいくらい、まずめという時間帯は非常に重要です。
何故まずめは重要なのか。
その理由は、アジのエサとなるプランクトンや小魚の活性が上がり、同時にそれを捕食するアジの活性も上がるからです。
今まで全くアタリが無かったのに、光量に変化があらわれた瞬間入れ食いに。。
こんなことは、多くのアングラーさんが経験された事があるでしょう。
もちろん自然相手なので、まずめの時間帯に毎回入れ食いになることはありませんが、他の時間帯に比べると可能性は高いので、
是非、まずめの時間帯は外さず釣りをするようにして下さい。
まとめ
ポイントをまとめると
- まずはアジの生態を理解する
- アジは小魚や動物プランクトンなどを補食する
- 適水温は19〜23℃と言われているが、それに限らない
- 常夜灯の明暗部(特に明に入った瞬間)を攻める
- 潮通しの良いポイントを選ぶ
- 地形に変化点の多いポイントを選ぶ
- 近所の釣具屋のアジングに精通した人にポイントを聞く
- 夜は常夜灯の明暗、昼はシェードを狙う
- 朝、夕まずめは外さないように釣りをしよう
非常に多くなってしまいましたが、上記が本記事のまとめとなります。
今回の記事は、「まだ1匹もアジを釣ったことがなく、どうすればアジが釣れるのかわからない」という方向けで、アジングにおける基礎中の基礎についてお話ししました。
また、別記事にて「釣り方」に焦点を当てた記事も書く予定ですので、そちらも参考にしていただければ幸いです😌
ここからは余談ですが、デイゲームにおける狙うべきポイントについてお話しさせてもらったついでに、1点だけ非常に大切なお話があります。
それは、デイゲームで船のシェード部分を狙う時は、船を固定しているロープにルアーを引っ掛けないよう注意しましょう。という事です。
これは、絶対にやっていはいけないことです。
確かに船のシェード部分にキャストするとアジが釣れやすいかもしれませんが、キャスト精度に自信が無い方は、やめておきましょう。
もし、あなたが停泊中の船を持っている漁師さんだとしましょう。
ロープを外していざ出航というときに、ロープに引っ掛かっているルアーの針が刺さって怪我をしてしまったらどんな気持ちになりますか?
「もう二度とうちの漁港で釣りをさせてやるものか!!」と怒るのが普通ですよね。
ここ最近で釣り人の数が増えて、釣り業界が賑わっているのは良いことだと思いますが、
同時にマナーの悪い方も増えているように思います。
現在では、数々の漁港で釣り禁止となっており、釣り人自ら釣りができなくなる環境を作ってしまっているのではなでしょうか。
この記事を読んでくださったことにより、一人でも多くの方が気をつけていただければ幸いです。
最後に話が少し逸脱してしまいましたが、今回の記事はここまでです。
本記事が、「アジングで最初の1匹を早く釣りたい」と思われている方の一助となれば幸いです。
それでは皆さん、より良いフィッシングライフをお過ごしください。