今回は、ロックスイーパー777H-MLギャンブラードリームについて、ランカーサイズのキジハタ2匹を含む計50匹以上のキジハタと80センチの真鯛を釣ってみて、分かってきた使用感をお伝えしようと思います。
本記事は以下のように悩まれている方に向けた記事となります。
- ロックスイーパー777H-MLの購入を検討しているけど一歩踏み出せない方
- ロックフィッシュゲームをステップアップさせたい方
- 軽量リグでも操作感を失わないロッドが欲しい方
- 一本でボトムバンプからスイミング釣法まで幅広くこなせるロッドが欲しい方
私は、2021年4月に「アブガルシア エラディケーター ロックスイーパー 777H-ML ギャンブラードリーム」(以下ロックスイーパー777H-ML)を購入しました。
キジハタゲームのハイシーズン中は、ほぼ毎日ロックスイーパー777H-MLを片手にキジハタを狙っていたため、既に100釣行以上は使用しています。
今回は、そんな私のキジハタゲームを支えてくれているメインロッドについて、細かくインプレッションしていこうと思いますので、是非ご参考にしてみて下さい。
Contents
ロックスイーパー777H-MLギャンブラードリームのスペックについて
ロックスイーパー777H-MLのスペックは下記の通りです。
アブガルシア エラディケーター ロックスイーパー777H-ML ギャンブラードリーム | |
継数 | 2本 |
全長 | 7フィート7インチ(231.1cm) |
仕舞寸法 | 119.3cm |
標準自重 | 129g |
先径 | 1.7mm |
適合ルアーウエイト | 7〜28g |
適合リーダーライン | 8〜20lb |
適合PEライン | 0.8〜1.5号 |
パワー | ティップML、バットH |
アクション | ファスト |
ブランク使用材料 | カーボン100% |
- ブランクス特性
出典:アブガルシア
Triarchy Force製法の採用によって、従来の「素材」「設計」「製法」の見直しを行い、ブランクス設計の革新を図っています。
また、ロッド素材には東レのナノアロイテクノロジーを用いたカーボン素材を採用しているため、驚異的な軽さと強さを実現しています。
- ガイド
出典:アブガルシア
チタンフレームのトルザイトリングを搭載し、かつ小口径ガイドによりガイド重量を約50%軽量化しています。
ロックスイーパー777H-MLギャンブラードリームの真価を発揮できるフィールドの特徴
ロッドに関しては、どのインプレ記事でもお伝えしていますが、
ご自身のメインフィールドに合ったロッドを選択することが、最も重要なことだと私は考えています。
ロックフィッシュゲームのメインフィールドと言えば、
「堤防」「テトラ帯」「磯場」の3つのフィールドが挙げられますが、
私自身、これら3つのフィールドでロックスイーパー777H-MLを使って、実際にキジハタを釣ってきました。
本章では、それら3つのフィールドにおけるロックスイーパー777H-MLの使用感について、細かくお伝えしようと思います。
なお、下記フィールドの特徴と、ご自身のメインフィールドの特徴とを照らし合わせていただき、合致点が多い場合、ロックスイーパー777H-MLはあなたにとって最高の相棒とも言えるロックフィッシュロッドとなることでしょう。
堤防
使いやすさ:(星5)
堤防での使いやすさは抜群の一言に尽きます。
7フィート7インチというロッドレングスは、ロックフィッシュロッドの中では、ショートレングスからミドルレングスに当たる長さだと思います。
このショートレングス寄りの絶妙なレングス設定は、
岸壁際にキャストし、バーチカル(縦)に探ることが基本となる堤防というフィールドにおいて、非常に取回し(操作性)の良さを発揮します。
私がよく足を運ぶ堤防の特徴は下記の通りです。
足場高さ(足場から水面までの距離)が3〜6m
水深が3〜15m
バーチカルに探りやすいロッドレングスであるロックスイーパー777H-MLは、
堤防の際に居着きやすいロックフィッシュへのアプローチに対して最適と言えます。
「足場の高い堤防では、長いロッドの方が良い」といった記事をよく目にしますが、
私は一概にそうは思いません。
むしろ堤防においては、ショートレングスの方が操作性が良く、かつ足元まで丁寧に探ることができるため、利点が多いように思います。
また、「長いロッドは風が強い時、水面に穂先を近づけられる利点がある」とよく言われますが、
ロックフィッシュゲームにおいては、シモリなどのストラクチャーを越えていくためのリフトアンドフォールを基軸にアクションを展開するため、
穂先を下げていては、リフトアンドフォールができません。
よって、堤防においてのロックフィッシュゲームについては、操作性を重視したショートレングスの方が良いと考えるため、
ロックスイーパー777H-MLは堤防におけるロックフィッシュゲームの最適解とも言えるロッドだと、個人的には思っています。
テトラ帯
使いやすさ:(星4.0)
私がよく足を運ぶテトラ帯の特徴は下記の通りです。
足場高さ(足場から水面までの距離)が1〜3m
水深が2〜6m
比較的足場の低いテトラ帯が私のメインフィールドであり、
先程の堤防での釣り方と同様に、テトラ帯と海底のエッジ部分を狙うべく、
テトラ帯にやや平行気味にキャストして探る釣り方であれば、非常に快適に釣りができます。
ただし、足場が高く水面付近まで降りて行けないようなテトラ帯の場合、
足場から水面までの水平距離が離れてしまい、ショートレングスであるが故にやりづらさを感じます。
このように、穂先から水際までの水平距離が遠いと、足元付近を探る際にラインがテトラに擦れることでラインが傷ついたり、根掛かりしやすくなったりします。
よって、足場の高いテトラ帯では不向きと言えますが、
メインフィールドが足場の低いテトラ帯であれば、非常に使いやすいロッドだと言えるでしょう。
地磯
使いやすさ:(星3.5)
私がよく足を運ぶ磯場の特徴は下記の通りです。
足場高さ(足場から水面までの距離)が2〜5m
水深が3〜10m
私がよく行く磯は、ザ・ロックショアというより、小磯と言った方が相応しいかもしれません。
比較的足場が低く、水深も深くて10mくらいしかありません。
しかし、背の高い岩礁があったり急に深くなるブレイクラインがあったりと、ロックショアらしい一面もあります。
このキジハタは、沖のブレイクラインより手前の比較的浅場で掛けた個体だったので、難なくランディングできましたが、
過去に一度、沖へフルキャスト(目視60m先)して1回目のアクションで掛かった個体のファーストランを止めきれず、ラインが根擦れしてラインブレイクしたことがあります。
その経験から、
- 起伏の激しい沖磯などで大型のロックフィッシュを狙うにはパワー不足
- ショートレングスであることによって背の高い根を越えにくい
上記2点について感じました。
よって、足場が5m以上あり、水深も20mを超え、さらに地形の起伏が激しいような沖磯での使用には向きません。
ただし、私のメインフィールドのような特徴を持つ小磯程度の磯場であれば、
少々のレングス不足及びパワー不足は感じるものの、問題なくロックフィッシュゲームを堪能することができるでしょう。
「感度」・「操作性」・「パワー」を極限まで引き上げたロックフィッシュロッド界のレーシングモデル
本章では、ロックスイーパー777H-MLの特性についてお話ししていきます。
実際に、ロックスイーパー777H-MLを使ってロックフィッシュゲームをして感じた印象は、
「海底に落ちている情報を全て感知できるキンキンの感度に限界まで高められたパワーを備えたロッド」
といった印象です。
他の釣りに例えるならば、「ハイエンドクラスのアジングロッド」のような性質に似ています。
研ぎ澄まされた感度によってわずかなアタリをも明確に捉えることができ、ファイトに至っては大型魚の走りをも受け止めきる十分なバットパワーを持ち合わせます。
そのように、高感度を得るために一切の無駄を削ぎ落とし、それでいてロックフィッシュロッドの命とも言えるパワーは落とさない、
まさに”レーシングモデル”という言葉が相応しいロッドではないかと感じています。
今回は、そんなロックスイーパー777H-MLの「感度」「操作性」「パワー」について、それぞれ深く掘り下げて、細かくお伝えしていきます。
感度:ボトムを”視覚化”し得る極限の感度
本章冒頭部でもお話ししましたが、「感度」については圧倒的です。
- ボトムの形状や質を感知する感度
- 魚のバイトを感知する感度
これら2種類の「感度」はロックフィッシュゲームを組み立てる上で、絶対に外せない「感度」だと思います。
ボトム形状や質を感知する感度
私は、ロックスイーパー777H-MLを使用するまで、
- 「メジャークラフト N-ONE 762H/B」
- 「パームス ラークシューター 71ML+」
- 「オリムピック Tiro MR 7112MH」
上記3本のロックフィッシュロッドを使用していました。
それぞれ素晴らしいロッドでしたが、
「感度」について言うと、ロックスイーパー777H-MLはそれらの持つ感度とは比較にならないほど良く、
ボトムの質感(岩・コンクリート・砂地・藻・金属・木など)を反響感度によって捉えることができます。
例えば、岩であれば「ゴン」という重低音のように響く感触があったり、
沈みテトラなどのコンクリート構造物であれば岩と同じく「ゴン」といった感触の中に少し軽快感のある反響を感じとれたりと、底質の違いを判断できます。
この「底質の違い」を判断できるようになることで、ロックフィッシュの住処となり得る「えぐれ」や「穴」を見つけやすくなり、ロックフィッシュの居る所へ無駄なくアプローチできるようになります。
例えるならば、底質を把握できないままボトムを探るということは、
目隠しをしながら探し物をするくらい難しいことであり
逆に、底質を把握しながらボトムを探ることができるということは、
目をカッ開いて探し物をできるくらい簡単な事と言い換えられます。
底質を細かく感知しながら釣りができることによって、釣果という絶大な恩恵を得られるようになるというわけです。
魚のバイトを感知する感度
私はロックスイーパー777H-MLを使い始めるまで、
「ロックフィッシュのアタリなんて、どうせ明確なアタリしか無いんだから感度なんて関係ないはず。ロックフィッシュロッドなんてパワーがあってなんぼでしょ。」
と思っていました。
今思えば、非常に浅かったです。
魚のバイトを感知する感度については、先ほど例に出した「ハイエンドモデルのアジングロッド」と似た部分があると言えます。
つまり、「今まで魚のアタリに気づいていなかっただけ」だと思い知らされることになるわけです。
アジングをやり込んでいる方であれば、お分かりいただける思いますが、
ハイエンドモデルのアジングロッドに買い換えてから、釣果が伸びたという経験があるかと思います。
その理由として、「今まで感じとれていなかったアタリを感じとれるようになったから」と、皆口を揃えて言います。
ロックフィッシュにおいても御多分に洩れず同様のことが言えると、私はロックスイーパー777H-MLを使って気づくことができました。
例えば、リフトアンドフォールのフォール時に出るキジハタの「カーン!!」というアタリについては、
野球で言うところの、長打を打てた時に手元に伝わってくるような、快感すら覚えるほど鮮烈かつ軽快な反響をもたらしてくれます。
また、ボトムステイ中などの、どうしてもラインが弛んでしまっている状況においても、
モソッという違和感的なバイトを感じとれるほど、
「バイトを捉える感度」は研ぎ澄まされています。
ロックフィッシュ(特にキジハタ)ゲームの虜になってしまう要素の一つとして、
「中毒性の高いバイトの質」が挙げられると思いますが、
このロックスイーパー777H-MLは、
その「中毒性の高いバイトの質」を最大まで増幅してくれるため、単純にロックフィッシュゲームの楽しさを極限まで引き上げてくれるロッドとも言えるでしょう。
操作性:あらゆるアプローチを可能にする対応力
操作性については、前章でもお伝えした通り、
7フィート7インチという、ショートレングス寄りの絶妙なレングス設定によって、非常に操作しやすいです。
また、H-MLというパワー表記の通り、バット・ベリー部分はHクラスのパワーであるのに対し、
穂先はMLクラスのパワーであるため、初めてロックスイーパー777H-MLを使用した時、穂先が少し柔らかい印象を受けました。
しかし、使い慣れていくうちに、この絶妙な柔らかさが与えてくれる2つの恩恵に気づき始めました。
それは、
- バイト時に魚に違和感を与えにくい
- ボトムバンプのみならずスイミング釣法にも使いやすい
という2点です。
バイト時に魚に違和感を与えにくい
ロックフィッシュ全てのバイトについて一概に言えるわけではありませんが、
ロックスイーパー777H-MLは、私が以前使用していた3本のロッドと比較して、魚がバイトしてからルアーを離すまでの時間が少し長くなったような気がします。
というのも、特にオフセットフックを使用したキジハタゲームにおいては、
キジハタのバイトを感じてから、ワンテンポ(ラインスラックを巻き取ってフッキング動作に入る一瞬)置いて、フッキングすることが多いのですが、
ロックスイーパー777H-MLを使うようになってから、明らかにフッキング成功率が向上しました。
特に、警戒心の強い大型個体の場合、ルアーにバイトしてきても違和感を感じたらすぐにルアーを吐き出すことが多いため、
極力違和感を与えずにバイトさせられるよう、素直に入る穂先の柔らかさというのは、大型のキジハタを釣る上で大切な要素だと思います。
実際、私はロックスイーパー777H-MLを使うようになってから、昨シーズンでランカーサイズのキジハタを2匹釣り上げることができました。
その実釣データからも、ロックスイーパー777H-MLは「バイト時に魚に違和感を与えにくい」ということが言えるのではないでしょうか。
ボトムバンプのみならずスイミング釣法にも使いやすい
魚に違和感を与えないためにも柔らかい穂先は重要ですが、
一方で柔らかすぎると、操作感にキレがなくなり、エビが逃げ惑うような俊敏な動きを出し難くなります。
しかし、ロックスイーパー777H-MLは、バイト時に魚に違和感を与えにくいギリギリの柔らかさに設定されていながらも、適度に張りがあるため、
ボトムバンプなどの、ロッドの張りがある程度必要なアクションはもちろんのこと、
スイミング釣法についても、魚のバイトを弾きにくく、穂先が素直に追従してくれるため、
あらゆる釣り方を高次元に展開することができます。
扱いやすいルアーウエイト
テキサスリグや直リグなどのボトムバンプ中心のリグについては、5gから18gまでのルアーウエイトにおいて操作感が非常に良く、
1oz(28g)ほどのウエイトになると、細かいシェイキング等のアクションはやり難くなるものの、リフトアンドフォールなどの比較的ゆっくりとしたアクションは問題なく行えます。
スイミング釣法に使用するジグヘッドリグについては、操作自体に関して言うと、35gくらいのルアーウエイトが上限と言えますが、
35gのルアーをサイドキャストした際、ロッドに高負荷がかかっている感触があったため、ロッドのキャスタビリティ性を考慮すると、25gを上限と言いたいところです。
パワー:ランカーキジハタと真っ向勝負してもなお余裕すら感じるトルクフルロッド
ロックスイーパー777H-MLの持つパワーについては、文句の付け所の無い程優れていると言えます。
冒頭部でもお話ししましたが、ランカーキジハタ2匹に加え、80cmの真鯛を磯場でランディングさせることができました。
このキジハタは、堤防で釣り上げた個体でしたが、
大型のキジハタ特有の「グーン!グーン!グーン!」というファーストランの引きが強烈だったことを覚えています。
ただ驚くべきは、その強烈な引きを受け止め切ったバットパワーには、まだ余裕すら残されているように感じたということでした。
ランカーキジハタを釣り上げた際に余裕すら感じた裏付けとして、80cmの真鯛を磯場でランディングさせることに成功したということが言えます。
この真鯛の引きを受け止めるには、さすがにロッドパワーの限界値を少し超えていたようにも思います。
少し話が逸脱してしまいますが、
私にとってメモリアルフィッシュとなったこの真鯛を釣り上げる上で、ロックスイーパー777H-MLは確かに欠かせない道具でしたが、
実はその時、ロッドよりも驚かされたのが、この時使っていた「OWNER 岩礁メガトンロック」というオフセットフックの強靭さでした。
ロッドがブチ曲がり、かなり引きずり回されましたが、いざランディング後にフックを見ると、線形が1ミリも曲がっておらず驚愕しました。
このオフセットフックについては、後日インプレ記事を書こうと思っていますので、お楽しみにしておいてください。
レーシングモデルであるが故に犠牲となっている部分
これまで、ロックスイーパー777H-MLを散々褒めてきましたが、
1点だけ、レーシングモデル(感度を突き詰めた)が故に犠牲にしてしまっていると感じる部分があります。
それは、
小口径ガイドの搭載により、太いラインを使った際に飛距離が伸びにくいということです。
これは、私が以前メインロッドとして使用していた「オリムピック Tiro MR 7112MH」と「ロックスイーパー777H-ML」とのトップガイド径を比較した画像ですが、
ご覧の通り、「ロックスイーパー777H-ML」の方が「オリムピック Tiro MR 7112MH」のトップガイドと比較して、二回りほど小さいです。
ガイドの小口径化により、ラインが多少弛んだ状態であってもアタリをとりやすくなりますが、
その代償として、キャスト時にPEラインとリーダーのノット部分が、トップガイドに当たる感覚があります。
その影響により、「ルアーがカッ飛んでいく」という印象は受けないため、
あくまでも「近距離戦に特化したロックフィッシュロッド」という位置付けであると、認識していただいていた方が良いと思います。
ロックスイーパー777H-MLとの組み合わせにおすすめのベイトリール
本章では、ロックスイーパー777H-MLとの組み合わせにおすすめのベイトリールについて、2点ご紹介します。
正直、リールについてはギア比の高いハイギアモデルであれば何でも良いと思っていますが、
これからベイトタックルでロックフィッシュゲームを初めてみたいという方に対してもご参考にしていただきたいので、
今回は実際に私が今まで使用してみて良かったものだけをご紹介します。
シマノ エクスセンスDC SS XG
「シマノ エクスセンスDCSS XG」は、現在私がメインで使用しているベイトリールです。
このリールは自重が225gあり、ロックフィッシュロッドの中では比較的軽量なロックスイーパー777H-MLと組み合わせると、
少しリールが重く感じるため、バランス的にはあまり良いとは言えないかもしれません。
しかしこのリールを何故おすすめするのか。
それは、DCブレーキシステムにより、先ほどご説明した「飛距離が出にくい」というデメリットを解消してくれるからです。
ベイトキャスティングによる飛距離は、練習量に伴う技術力によって個々に差が出ますが、
DCブレーキを搭載したベイトリールを使うと、簡単に飛距離を出しやすくなります。
実際、私は4年前からベイトタックルを使用したロックフィッシュゲームを始めたばかりなのですが、
「シマノ エクスセンスDCSS XG」に買い替えてからというもの、以前使っていた16メタニウムMGLとは比べものにならないほど飛距離を出せるようになりました。
また、「シマノ エクスセンスDCSS XG」は1回転の糸巻き量が91cmと非常にギア比の高いベイトリールであることもおすすめする理由の一つと言えます。
「ロックフィッシュゲームは、魚を掛けた後、根に潜られないようにするためにハイギアリールを使います。」と言う方もいらっしゃいますが、私はそのように解釈していません。
私がロックフィッシュゲームにおいてハイギアリールを使用する理由は、
フッキング動作に入るまでのラインスラックを1秒でも早く回収するためです。
根を越えるためにロッドを立てた状態でアタリが出た時、
そのままロッド立てた状態からフッキングをしても、フッキングストロークが足りないために、上手くフッキングを決めることができず、魚をバラしてしまうということが頻発します。
そうならないためにも、ロッドを立てた状態でアタリが出た時は一気にロッドを下げて、
素早くラインスラックを回収してフッキング動作に入れるよう、ハイギアリールを使うことを推奨します。
シマノ メタニウム XG
私は「シマノ エクスセンスDCSS XG」を使用する前、16メタニウムMGLを使用していました。
16メタニウムMGLの巻き心地と握り心地(パーミング時のしっくり感)は目を見張るものがありましたが、
特筆すべきは、175gというリール自重の軽さから、ロックスイーパー777H-MLと組み合わせた際のタックルバランスが最高だったということです。
16メタニウムMGLの175gという自重はそのままに、性能を格段にアップさせた「20メタニウム」は、ロックスイーパー777H-MLに組み合わせるリールとして非常におすすめできます。
まとめ
今回のロッドインプレッションについても、非常に長くなってしまいましたが、
現時点で私が感じているロックスイーパー777H-MLの特徴について、全てお伝えできたと思います。
それでは、これまでの内容を下記にまとめます。
- 堤防、足場の低いテトラ帯、小磯における使用感については抜群
- 足場の高いテトラ帯やハードな地磯での使用には向かない
- 「感度」と「パワー」という相反する要素をそれぞれ極限まで高めたレーシングロックフィッシュロッド
- ボトムの質感や魚のわずかなバイトをも感じることのできる研ぎ澄まされた感度を持つ
- 穂先の柔らかさによってバイトしてきた魚に違和感を与えない
- ボトムバンプからスイミング釣法に至るまであらゆるリグの操作が可能
- ランカーサイズのキジハタとのファイトにおいても余裕を感じるほどのパワーを備えている
- 小口径ガイドによって飛距離が伸びにくいというデメリットがある
最後に一点だけ、皆様に共通認識としてご理解していただきたく、大切なお話しさせていただきます。
中毒性のある鋭いバイトと強烈な引きを楽しませてくれるゲーム性の高さ、
さらには、旨味の強い身を味わえるという高級食材としての価値の高さから、ロックフィッシュゲームの虜になる方が、ここ最近で増えてきたのではないかと感じています。
もちろん私も、ロックフィッシュゲームに魅せられたアングラーの一人です。
そんな「釣って良し食べて良し」のロックフィッシュは、
基本的にはその場所に居着く魚であり、
釣り切ってしまえば、根絶してしまうという最悪の事態になり兼ねない魚です。
これからも末永くロックフィッシュゲームを楽しでいくためにも、
必要量のみの持ち帰り及び小型個体のリリースにご協力いただけるようお願い申し上げます。
今回ご紹介したロックスイーパー777H-MLは、
全国のロックフィッシュゲームファンのステップアップに、大きく貢献してくれるロッドだと思います。
本記事が、「ロックスイーパー777H-MLがずっと気になっていた」という方や、
「良いロックフィッシュロッドを探している」という方にとって、ご参考になる記事となれば幸いです。
それでは皆さん、より良いフィッシングライフをお過ごしください☺️