今回は、
【直リグを使ったキジハタの釣り方】
について解説します。
本記事は以下のような悩みを解決します。
- キジハタの釣り方がわからない
- 直リグを使ったアクションのやり方が分からない
今回は直リグを使ったキジハタの釣り方に絞って解説しますが、
釣りをする上で最も大切なのは、
「魚の釣り方」ではなく、
「魚の生態を把握すること」です。
下記リンクの冒頭部にて、
キジハタの生態について解説しておりますので、
まだキジハタの生態についてよく知らないという方は、
下記リンクから「キジハタの生態」をご覧ください。
Contents
直リグの特性
直リグとは写真のようなリグ(仕掛け)のことをいい、
バスフィッシングをされている方は聞き覚えのある方もいらっしゃるかと思いますが、
「ゼロダン」と呼ばれているリグです。
特徴としては、
スイベルまたはスプリットリングにシンカーとフックを隣り合わせにしてセットする、
極めてシンプルな仕掛けです。
それでは、直リグはどのような特徴を持ったリグなのか、解説していきます。
直リグは「縦」に探ることに特化したリグ
直リグはシンカーの形状及び位置により、
ルアーを鉛直下方にフォールさせやすいリグです。
また、鉛直下方に真っ直ぐにフォールすることにより、
フォール時のアピールに特化したワームとの相性が抜群なのが、この直リグの強みだと言えるでしょう。
ボトム感知能力に優れたリグ
上記で説明した、
「鉛直下方に真っ直ぐにフォールする」ということによって、
シンカーが真っ先にボトムに着底するため、
ボトム感知能力に優れているということも、直リグの特徴と言えるでしょう。
飛距離を出しやすいリグ
直リグの空中姿勢は、イラストのような状態となっており、
シンカーが先行して点で飛んでいくため、
テキサスリグなどと比較して空気抵抗が小さく、非常に飛距離が伸びるリグです。
体感として、
同重量(7g程度)のシンカーで同様のワームをセットして、
直リグとテキサスリグを使ってフルキャストした場合、
直リグの方がテキサスリグよりも「5〜10m」は飛距離が伸びているように感じます。
直リグは以下のシチュエーションで使うべし!
本章では、どのような場面(シチュエーション)で直リグを使うべきかについて、解説していこうと思います。
まず最初に注意していただきたいこととして、
以下のシチュエーションは「直リグじゃないとダメ」というわけではなく、
テキサスリグやジグヘッドリグなど、他のリグを使っても当然釣れます。
ただ、「こういうときは直リグの方が効率よく探れます」といった解説ですので、参考までにご覧下さい。
沖のストラクチャーを狙い撃つ時
前章「直リグの特性」にてご説明しましたが、
直リグは飛距離を出しやすいリグであることから、
次のようなポイントで活躍します。
- 沖にしもり等のストラクチャーが点在するポイント
- ゴロタ浜やサーフで岩礁が点在しているポイント
上記ポイントの共通点は、
岸から離れたところに”根(ストラクチャー)”があることです。
激戦区では、岸際のキジハタは釣り切られている、もしくはかなりスレてしまっていることが多く、
なかなかキジハタに口を使わせられないことが多いです。
そのような時に、
沖の根である「竿抜けポイント」にルアーを通すことで、
フレッシュな個体を効率よく釣ることができます。
岸際にある目ぼしいストラクチャーを探ってみたけど釣果が得られないという時は、
是非、沖のストラクチャーを狙ってキャストしてみてください。
思わぬ答えが返ってくることがあります。
※沖のストラクチャーとは”根”だけではなく、かけ上がりやかけ下がりなどの地形変化も指します。
キジハタがついていそうなストラクチャーをタイト(入念)に攻めたい時
「お!このストラクチャーにはキジハタが居そうだ!」
といった、いい感じのストラクチャーを見つけた時、
そのストラクチャーの穴という穴を隈なく探ることができるのが、
直リグの一番の強みだと考えています。
上のイラストのように、
例えばスリットのあるストラクチャーにおいては、
テキサスリグのような水平方向に重心がある形状のリグだと、
どうしてもカーブフォール(アングラー側に向かって斜めにフォール)しやすくなります。
しかし、直リグであれば、
リグの重心が鉛直下方にあり、水平方向の移動を抑えられるため、
ストラクチャーの形に沿わせたタイトな探りが可能になります。
ではそもそも何故、ストラクチャーにタイトに沿わせて探る必要があるのでしょうか。
冒頭部の記事リンクから、「キジハタの生態」をご覧下さった方ならわかると思いますが、
キジハタはストラクチャーに身を寄せるようにして、奥の方でじっとエサが目の前を通るのを待っているからです。
潮が動くタイミングでキジハタの活性が高く、ベイトをアグレッシブに追いかけているような状況であれば、
大袈裟に言うと、リグをストラクチャーをタイトに探る必要はありません。
しかし、いつも高活性な状況であるはずもなく、渋い状況がほとんどです。
そういった渋い状況においては、直リグを使ってストラクチャーをタイトに探り、ストラクチャーの奥に潜むキジハタにルアーをアピールする必要があります。
個人的に思う各種リグの使い分けとして、以下を参考にしてみてください。
手返しの良さ
ジグヘッドリグ > テキサスリグ > 直リグ
探りの丁寧さ
直リグ > テキサスリグ > ジグヘッドリグ
各種リグの特性を踏まえ、それぞれ状況に合わせて使い分けることが、
釣果を出すための近道ではないかと考えます。
直リグでキジハタが釣れるアクションのコツ
本章では、直リグを使用する際の”アクションのコツ”について解説していきます。
今回解説する”アクションのコツ”については、
私が実釣を重ねる中で、試行錯誤の上辿り着いた現時点での”答え”です。
今後考え方が変わる可能性はありますが、
今のところ釣果を挙げてこられているノウハウです。
「まだ直リグでキジハタを釣ったことのない方」に焦点を絞って、極力分かりやすく説明しますので、ご参考にしていただければ幸いです。
リフト幅の使い分け
キジハタゲームにおける「アクション」に関して、
重要項目の内の1つだと個人的に感じているのが、
「リフト幅」です。
理由としては、
キジハタゲームの主なアクションであるリフトアンドフォールに直結するからです。
では、実際にどのようなリフト幅の使い分けが効果的なのか解説します。
潮が動いておりキジハタの活性が高い時
潮が動いている(潮の流れがある)時というのは、
リグを高く上げすぎてしまうと、リグが潮流に乗って流されやすくなります。
したがって、ストラクチャーゾーンや地形の変化がある所までは、ほぼズル引きに近いようなボトムパンピングで、リグが極力流されてしまわないよう引いてきます。
そして、ストラクチャーゾーンに差し掛かったところで気持ち少し高めにリフトしてやります。
この時の水中イメージとしては、
ストラクチャーに着いているキジハタが、潮に流されている餌や潮に乗って落ちてくる餌を下からじっと狙っているようなイメージです。
さらにもう一歩踏み込んだお話しをすると、
ストラクチャーゾーンで気持ち少し高めのリフトをすることと同程度、もしくはそれよりも重要なこととして、
フォールのさせ方が肝要になります。
では、どういったフォールのさせ方をすれば良いのか?
これは主に潮流の速さが一つの決め手となるのですが、
以前公開した「スレたメバルを釣るためのフォールアクション」で解説した、
「潮に乗せるフォール」を意識すると良いです。
実釣経験上、
ロッドワーク(フォールするリグを追従するように穂先を下げていく)を駆使して、
出来るだけ違和感を与えないようフォールさせた時にバイトが出る事が多いように感じています。
潮が動いておらずキジハタの活性が低い時
潮が動かず、潮流が緩い時はキジハタの活性が低いことが多いように感じます。
「それでもやっぱりキジハタの口を使わせたい!」と思うのは”アングラーの性”ではないでしょうか。
では、こういった潮流が緩い時にはどのようにアクションすれば良いのでしょうか。
ここで、
すぐに”答え(どのようにアクションするのか)”を求めてしまってはいけません。
潮が動かず潮流が緩い時、ベイトはどのような動きをしているのか。
おそらく、海底からあまり離れることなく、ゆっくりと動いていたり止まっていたりしていることでしょう。
そうすると自ずと”答え”は分かってくるのではないでしょうか。
- 「海底からあまり離れることなく」=「ボトムズル引き」
- 「ゆっくりと動いて」=「スローアクション」
- 「止まって」=「ステイ」
これら3点を意識し、それぞれ組み合わせてアクションすることで、潮が止まっていても釣果を上げられます。
「リフト幅」という主旨から言うと、極力ボトムを切らず、スローにアクションすることを心掛けてみてください。
ストラクチャーの奥底(穴の中)へリグを送り込む
「直リグの強み」それは、本記事のタイトルにもある通り、
ストラクチャーをタイトに攻められることに他なりません。
「タイトに」ってどういうこと?
と思われた方へ、
ストラクチャーをタイトに攻められるとは、ストラクチャーの形状に合わせてなぞるように攻められると解釈してください。
では、ストラクチャーをタイトに攻められるということを活かして、どのようなアクションが可能になるのか。
それは、穴(岩と岩の間のスリット部分、沈みテトラの隙間、岩のエグレ部分など)の中にリグを送り込むことができるということになります。
「??」
となった方もいらっしゃると思いますので、詳しく解説します。
まず、なぜ上記のような穴の中にリグを送り込む必要があるのか。
答えは一つ。
そこにキジハタがいるからです!!
鼻で笑わずに、まあ聞いてください笑
水族館等でキジハタを見たことのある方は想像に易いと思いますが、
キジハタは、びっくりするくらい狭い岩と岩の隙間や、岩のエグレ部分の奥深くでじっとしている事が多い魚です。
そういったキジハタに口を使わせるにはどうしたら良いのか。
答えは、
キジハタの目の前にルアーを落とすのです。
言葉で聞くと簡単そうに思えるかもしれませんが、
ボトムの質や形状を敏感に感知できるタックルと、ある程度のやり込みが必要になります。
感覚が慣れてくると自然とできるようになるので、とにかく底をイメージしながら釣りをすることを意識しましょう。
この動画の1分30秒時点で釣れたキジハタは、直リグではなくテキサスリグで釣りましたが、穴の中で掛けた個体です。
※魚の警戒心を解くため真っ暗ですがご了承くださいm(_ _)m
また、私の経験上、特にそういった穴の奥深くに居るキジハタは大型である事が多いです。
やはり、大型個体は警戒心が強く、身を隠すのも上手いように思います。
話が少し逸れましたが、リフトアンドフォールだけでなく穴の中に潜んでいるキジハタにもアプローチできるのが、この【直リグ】という仕掛けです。
スタンダードなリフトアンドフォールで反応が悪い時は、
ストラクチャーの穴の中でジッとしている臆病なキジハタが居るかもしれないので、是非試してみてください。
まとめ
今回は【直リグを使ったキジハタの釣り方】について解説してきました。
ロックフィッシュゲームを組み立てる上で、
「どのワームを使うか」ということも確かに大切なことですが、
「どうアプローチするか」の方が個人的には大切なことだと思います。
テキサスリグ、直リグ、ジグヘッドリグ、キャロライナリグ等、
各種リグの特性を理解し、状況に応じて使い分けてこそ獲れる魚はいると思いますので、
思考を止めることなく、投げ続けましょう。
それでは今回のポイントをまとめます。
- 直リグは「縦に探る」ことに特化したリグ
- 直リグは飛距離を出しやすいリグ
- 直リグはボトム感知能力に優れたリグ
- 潮流や魚の活性に合わせてリフト幅を調整する
- フォールのさせ方も重要
- ストラクチャーの穴の中にリグを送り込み、奥深くで潜むキジハタにルアーをアピールする
上記が、本記事のまとめです。
そして最後に一つだけ、直リグとは関係のない話をさせて下さい。
「他人はいい魚をたくさん釣っているのに、自分は釣れなくて辛い」
と悩まれている方に一言、
そもそも周りと比べる事なんてしなくていいです。
正直、何匹釣ろうがどんなサイズの魚を釣ろうが、他人の釣果と比べてしまってはキリがありません。
某プロアングラーの言葉を借りると、
「記録より記憶に残る魚を釣ろう。」
まさにその通りだと思います。
その時その場所で釣れてくれた魚との出会いを大切にしていれば、
他人の釣果と比べることは自然と無くなります。
そして、純粋に「いい魚と出会えて良かったですね」という気持ちで、
他人の釣果を見ることができるようになると思います。
まずは自分の目の前の魚にだけ集中することを意識しましょう。
最近、「魚と勝負する」ではなく「人と勝負する」方が多いように感じましたので、一言物申させていただきました。
釣りをする全員が気持ちよく、楽しく釣りができることを願っています。
それでは皆さん、安全に留意してより良いフィッシングライフをお過ごし下さい😊
【直リグおすすめ商品】
【キジハタゲームおすすめタックル】