今回は2021年10月に発売された21スフェロスSWについて、5000HGを購入して実際にメジロ3匹とランカーシーバス1匹を釣ったので、初期インプレッションをお伝えしようと思います。
本記事を読んでいただくと、主に以下のようなことがわかります。
- 21スフェロスSWのラインナップ及び搭載技術特性
- 使用感
- ワンピースベール非搭載という課題点について
- 20ストラディックSWとの比較
Contents
21スフェロスの仕様について
ここでは、21スフェロスSWでラインナップされている番手についてと、どんな技術特性が搭載されているかについて紹介していきます。
各番手・スペック
まず、21スフェロスの各番手のスペックについて紹介します。
品番 | ギア比 | 実用ドラグ力(Kg) | 最大ドラグ力(Kg) | 自重(g) | スプール 径(mm)/ストローク(mm) | 糸巻量PE(号-m) | 最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | ハンドル長さ(mm) | ベアリング数BB/ローラ― | 本体価格(円) |
5000HG | 5.7 | 5 | 10 | 445 | 54/19 | 2-350,3-240,4-170 | 97 | 65 | 4/1 | 16,800円 |
6000PG | 4.6 | 5 | 10 | 450 | 57.5/19 | 2-440,3-300,4-210 | 83 | 65 | 4/1 | 16,800円 |
6000HG | 5.7 | 5 | 10 | 450 | 57.5/19 | 2-440,3-300,4-210 | 103 | 65 | 4/1 | 16,800円 |
8000PG | 4.9 | 5 | 13 | 670 | 61/22 | 3-410,4-300,5-250 | 94 | 75 | 4/1 | 18,600円 |
8000HG | 5.6 | 5 | 13 | 665 | 61/22 | 3-410,4-300,5-250 | 107 | 75 | 4/1 | 18,600円 |
私のようにライトショアジギング(40g〜80gのメタルジグ)・ライトショアプラッキングがメインの方は5000番・6000番をおすすめします。
ラインナップとしては5000番から8000番までと、中型青物から大型青物(怪物級は除く)を概ね網羅できるでしょう。
技術特性
21スフェロスSWに搭載されている技術特性は以下になります。
- HAGANEギア
- X シップ
- HAGANEボディ
- インフィニティドライブ
- X シールド
- X プロテクト
- AR-C スプール
- A-RB
- 精密冷間鍛造HAGANEギア
- カーボンクロスワッシャ
- ねじ込み式ハンドル
各特性の詳細はシマノ公式ホームページをご覧ください。
21スフェロスから追加された特性の中で、最大の魅力が
インフィニティドライブ です。
インフィニティドライブの搭載により、巻取りにかかる摩擦抵抗力が従来比30%も軽減されていると、シマノが謳っていることもあり、
後述でもありますが、魚をかけてからの巻き上げが非常に楽になる機構です。
実売13,000円程度のリールにこのインフィニティドライブが搭載されていることは、もう革命と言っても過言ではないでしょう。
21スフェロスSW5000HGインプレ
実際に21スフェロスSW5000HGでメジロ3匹、ランカーシーバス1匹を釣って感じたリールの印象について説明していきます。
使用感
自重について
21スフェロスSW5000HGの自重は445gです。
今回21スフェロスSW5000HGに合わせたロッドは、ヤマガブランクス ブルースナイパー103L plug special(自重240g)で、総重量685gでした。
使用ロッドは比較的軽い部類ですが、タックルバランスは非常に良く、多少重量感はありますが、思った以上に疲れないという印象でした。
アジングやメバリングに加えて、これからショアジギングを始めたいと思っている方の中には、アジング・メバリングタックルの自重と比較してしまい、極力タックル自重を軽くしたいと考える方もいると思いますが、
一般的に軽量(かつ強靭)=高価ですので、ショアジギングにおいてはタックル自重に狼狽することなく、各メーカーの謳っている入門機種から使用してみることをおすすめします。
ある程度の自重があると、いざ大型青物を掛けた際も安心感があって楽にファイトできます。
巻き感について
巻き感については、後述の「20ストラディックSWと迷われている方へ」でも触れますが、21スフェロスSWはサイレントドライブ非搭載(ただし20ストラディックSWも4000番のみサイレントドライブ搭載)ということもあり、20ストラディックSWほどのヌメヌメ感はありません。
ざっくり言うと無骨な巻き上げマシンといった印象です。
そして、この純正パワーハンドルも握りやすくてすごくいいです。
ファイト中の挙動
これについては、非常に優秀です。
ドラグの滑り出しも悪くなく、ファイト中にラインブレイクすると言うことは一度もありませんでした。
今回の釣行は磯場だったので、瀬際に走られた際にゴリ巻きしましたが、75センチのメジロクラスであれば、主導権を奪われることなく寄せてくることができるくらいパワフルでした。
ただ、魚をかけてからのやりとりは、経験(ノット強度の把握・ドラグ調整・ロッドワーク等)がものを言うので、このリールだから魚が確実にランディングできるとは言い切れませんが、初心者にとっては間違いなくステップアップを助長してくれる代物となるでしょう。
ワンピースベール非搭載だけど大丈夫?
シマノ公式サイトを舐めるようにチェックされている方であれば、お気づきでしょうが、21スフェロスSWはワンピースベールが非搭載です!!
えー!!??インフィニティドライブはあるのにワンピースベールは非搭載なの!?
そう思われた方。
私も購入前に同じように失望しました。
ですが、物は試しだと割り切って20ストラディックSWではなく、あえて21スフェロスSWを選択しました。
その結果、ノートラブルでした😉
一般的にワンピースベール非搭載リールのライントラブル要因として、ベールとラインローラーの継ぎ目部分にラインが引っかかり、そのまま巻き上げてしまうことによってラインが傷ついたり、最悪の場合高切れを引き起こしたりすることが挙げられます。
特に細いPEラインを使用した際にこう言ったトラブルが起こりやすいです。
私が今回使用したPEラインは新品の「よつあみYGK Xブレイド スーパージグマン x8 2.0号 300m」でした。
2号以下のPEラインを使用していないので、どんなPEラインでも全くライントラブルは起こらないとは言い切れませんが、少なくとも闇夜の中6時間投げ倒しましたが、一度もライントラブルは起こりませんでした。
なので、比較的太いPEラインを使われる方は、ワンピースベール非搭載ということに対して、そこまで過剰に気にしなくてもよいでしょう。
総評
メジロクラスを3匹、ランカーシーバスを1匹ランディングさせましたが、以降リールから異音がすることも無いですし、もちろん軸が歪んだりも無いです。
青物が回ってくる季節になったらちょっとやってみるか〜、といったライトゲームがほぼメインの私にとっては、最高の買い物だったと思います。
よって、下記の方にはおすすめできます。
- すでに上位SW機種を所有されており、サブ機の購入を検討されている方
- これからロックショアジギングを始めたいけど、どのリールを購入すればいいかわからない方
- メインの釣りは他にあるけど、ショアジギングもたまにする方
購入を検討されている方の参考になれば幸いです。
20ストラディックSWと迷われている方へ
21スフェロスSWがハイコスパなのはわかった。
けどやっぱ、どうせお金出すなら少しでもいい物が欲しいな。
そう思われる方も多いはず。
今まで掛けたことのないほど大きな魚をバラした時、その魚はあなたのメモリアルフィッシュになっていたかもしれない。
帰路について冷静に振り返ると、悔しさが込み上げてくるものです。
あの時どうして安い方を選んだんだ。
どうせなら高い方を買っておくべきだった。
そのように後から後悔したくない人は、ミドルクラス〜フラッグシップモデルを購入することをおすすめします。
でも、ソルティガやステラSW、ツインパワーSWは高くて手が出せない。
出しても20ストラディックSWまでだなという方へ
ワンピースベールとXプロテクトforラインローラー・ストッパーベアリングこの2点の機構が加わることは差額約10,000円を出す価値のある非常に優秀な機構です。
よりトラブルレス、より長持ちさせたいと思われる方は20ストラディックSWを選択すると満足いただけるのではないかと思います。
いずれにせよ、この記事を読んで下さった方が、満足できる釣りができれば幸いです。
まとめ
今回は「21スフェロスSW 5000HG」についての使用感や感想について説明させていただきました。
下記に本記事のポイントをまとめます。
- インフィニティドライブの搭載によりファイトが劇的に楽になった。
- 非常にコスパの良い対青物用リール。
- ワンピースベール非搭載だが問題無し。
- 少しでも快適に釣りされたい方は20ストラディックSWを選択すべし。
本記事が青物用リールの購入を検討されている方の一助となれば嬉しいです。
それでは、良いフィッシングライフをお過ごしください。